20140111 さいたま

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エレカシのライブを見にさいたまスーパーアリーナまで行ったんやけど道中は久々に西村賢太を読んでた
この人の本を読むと大学卒業した後に一年半やってた日雇いのバイトをめちゃめちゃ思い出す

人里離れた倉庫街に専用のバスで連れていかれ一日中ロボットのように同じ作業を続けるねん
動き回ってしんどいのもあれば座ってシール貼りつづけるのもあった
いろんなんあったけどキツかったなー
僕の人生も終わったなぁとかしみじみ思ってた
それでもなんとかネタになるようにと常に考えてたし貴重な体験をしたと思ってるよ

中国人やアジアの人がいっぱいいた
交通費と食費出なかったから一日の稼ぎは6000円くらい
昼ご飯は安くせなあかんし大抵カップラーメンとおにぎりやったな
でもその時そのコンビニで買うごはんをまずいと思うことは全然なかったな
美味しいなぁと思って食べてる記憶しかない

製本工場にも行ったしCD作る工場にも行った
僕はワクワクしてたけど働いてる人にそんな余裕はなく、
当たり前の話やけどミュージシャンや作家が知る由もない工程がそこにあった
ものつくりの愛情なんかもちろんあるわけもなく僕らには責任すらほとんどないのでアーティストが一生懸命作ったであろう作品を全くくだらんなぁと思いながら一日中作業してたよ

僕のCDマジカルストリームも発売日に間に合わせるため最後の方は無理を言って作業を急いでもらった
パッケージに一千枚もシール貼りつづけてくれた人がいるんやろなぁ
誰やねんこいつて思いながら貼らはったんやろうな
CDが千枚うちに届いたときは真っ先にそのこと考えた
あの冷たすぎる倉庫街からやってきたわと

エレカシのライブは1万3000人来てたらしい
チケットが7千円弱やったのでグッズとかも含めたら売上は一億円くらいか
さいたまスーパーアリーナって借りるのいくらかかるんやろう?
見当も付かへんけどライブのスタッフのバイトが日給で8000円もらえたとして300人雇ってもそれでもたったの240万やで!

日雇いの我々には想像付かないような世界があって、
時給や日当は作業に対する対価ではなく、
組織に雇われるってことは、給料こんくらいでいいやろ?と言われてうわぁありがとうございます!ていう契約なんやな

今の会社での給料は時給換算すると日雇いの時の倍以上でバイト時代を思うとつくづく有り難いなと思ってる
でもホントのことを言うとそこに自分の意思がないのは日雇いも今の会社も同じで
もらえるものをもらってるだけやわ

CDを二千円で売るのもチケットを7千円で買うのも相場を見てどうするか決めるだけやし、
最終的には金額では価値を計れない生き方をしたいと思ってる僕は
とにかく結果は後からついてくると信じて曲を書かないといけないんやけど全く筆が進まないからふて寝するしかない

芸術新潮買った
外のふくらみのカラー原稿には嘆息した

つげさんの沼の最終ページを見て僕は『僕の大きな沼に号令を』書いたんです
まんまでしょ